■四季の養生について

~ 冬は蔵する季節です ~



体を休めて、じっくり補う季節

 

漢方の本「黄帝内経」に、冬の三月、此れ閉蔵という。水氷り地さくとあります。

閉蔵とは、扉を固く閉じてしまっておくことを意味します。

春から夏に活発に動いて外へ向かって発散するのに対して、秋から冬にかけては中へ中へこもらせる時期となります。

 

この時期の動植物の活動がまさに体現しています。

一年草は種として命を蔵し、樹木は葉を落としたりして、命の力を内側に大事に閉まい、生き物もある種は冬眠、ある種は死んで、その子孫がさなぎや卵で冬を越します。

従って冬は、カラダに溜め込んだエネルギーを大切に少しずつ使って生きる時期となります。

 

冬は腎が活発化する季節

腎とは、内臓の腎臓だけでなく、歯を含めた骨格や髪、耳、生殖器などを司り、生きる力を全身に巡らせる命の根源を蔵する働きの総称になります。

冬に活発化する腎を、この時期にしっかり養うことは、とても大切であり、冬を元気に過ごすポイントになります。


冷えに注意しましょう

腎は冬に活発化し、一年分のエネルギー(腎気)を蓄えますが、腎は冷えに最も弱い蔵となります。

腎を傷めてしまうと、風邪を引きやすくなったり、腰や歯などの骨格のトラブルや神経痛などが起こりやすくなります。

とくに冷たく冷やした甘い飲み物が一番、腎を傷めるので摂らないように注意しましょう。



冬の食薬

冬の季節は、腎が活発化します。

その腎の働きを助けてくれるのが、冬の根野菜黒ごま黒豆黒米海藻といった黒い食材です。

野菜を含めた植物は、葉で光合成したエネルギーを、春から夏にかけては、自らの葉や茎の成長に使いますが、冬はそのエネルギーをオリゴ糖やデンプンにして、根に溜め込みます。

そのため、冬の根野菜はエネルギー量が高く、芯から体を温めてくれます。

また黒い食材は、腎を活性化するミネラル分と内分泌(ホルモン)を整えてくれる成分が多いので、冬の根野菜と一緒に摂りましょう。



冬の五味「鹹」

寒い冬になると、体は塩気(鹹=しおからい)のある食べ物を欲します。その理由は、天然の塩には保湿作用があるからです。

昔から寒さの厳しい東北地方で塩気の強い漬物が好まれるのは、そのためです。

摂り過ぎに気をつけて、良いお塩を適塩(舌でおいしいと感じる塩加減)に摂って、寒さを乗り切る体に整えましょう。



参考書籍

*野菜の便利帳 *からだの教養12ヶ月 *薬膳・漢方の食材帳